今からちょうど18年前の2001年9月11日、アメリカで同時多発テロが起きました。テロリストが乗っ取った旅客機が、ニューヨークの高層ビルに突っ込み、あのツインタワーが無残に崩れ落ちていく光景があまりに衝撃的で、今でも鮮明に覚えています。ちょうど当院の開院の1か月前の出来事で、当院の歴史とも重なります。あれから18年経ちましたが、その後も世界各地でテロが続き、多数の尊い命が奪われています。根本にある、宗教的思想の問題は、われわれ日本人には理解しがたいところですが、結果、報復の繰り返しで、双方が傷つくのみで、得るものはなにもありません。テロとは違いますが、最近の日本と韓国との関係は、従軍慰安婦問題、徴用工問題のこじれから、お互い報復的な外交政策をとるようになって、互いの国の経済に悪影響が出てきています。われわれの日常の対人関係においても、やられたらやり返す的な報復的言動は、けっして良い結果をもたらしません。つねに冷静で、人に対して寛容でいられることの大事さを感じずにはいられません。