2015年02月16日 Monday 更新
当院の、昨年の帝王切開率(帝切率; 全分娩のうち、帝王切開分娩の占める割合)は、8.4%で、5年ぶりに10%を切り、開院以来2番目に低い率でした。帝王切開には、予定帝王切開(骨盤位や、前回が帝王切開であった妊婦さんなどを対象に、あらかじめ日を決めて行う帝王切開)と、緊急帝王切開(分娩進行中に、母児に異常が生じた場合にただちに行う帝王切開)がありますが、当院では、昨年は緊急帝王切開が例年より少なく、そのため、低い帝切率になりました。全国的には、帝切率は、平成23年の統計では、当院のような、リスクの少ない分娩を扱う一般診療所では約14%、リスクの高い妊婦さんの分娩も扱う総合病院では約24%、そして全体では約19%と、5人に1人が帝王切開ということになります。当院の帝切率は、開院以来13年の通算では11.7%ですが、ここ2年続けて約15%でした。お産はもちろん下から産めれば(経腟分娩)一番いいのですが、ただ、経腟分娩にこだわりすぎて、帝王切開とすべきタイミングを逸し、生まれた赤ちゃんの状態が悪くては困ります。当院では、昨年特に分娩の取り扱いを変えたわけではなく、たまたま、緊急帝王切開が少なかったということです。ちなみに、今年に入って、2月13日現在、分娩44件で帝王切開8件と帝切率18%になっています。当院では、今後も、妊婦さんの、普通のお産(経腟分娩)がしたいという願いが叶えられる様分娩介助をさせていただきますが、母児の安全を確保するとなると、10人に1人~2人は帝王切開になるということをご理解いただきたいと思います。

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