今回の北京五輪では、日本はこれまでの冬季五輪で最多のメダルを獲得しました。ということで、日本人選手の活躍もあって、わたしは、これまでの冬季五輪の中では一番テレビ観戦の時間が長かった気がします。その中でいくつか感じた事がありました。その一つは、勝負の結果が実力以外の要素に左右されやすい事です。屋外競技は、風や雪の影響を受けますが、それが選手それぞれに平等ではありません。また、採点競技が多く、審判員の主観が入りやすいため、我々素人目にみても疑問を抱くような判定があります。そう考えると、五輪で連覇を果たすのは至難のわざで、それを成し遂げた者こそ真の王者と言えるでしょう。もう一つ感じたのは、兄弟や姉妹でそろって参加する選手が多いことです。ウィンタースポーツは、練習環境を確保するのが困難なことが多く、どうしても周囲の人のサポートが必要になります。親の熱意がこれを解決してくれることが多く、兄弟姉妹がともに恵まれた環境で十分なトレーニングを積むことができて、同時にトップアスリートに育つ可能性が高いと思われます。
次回2026年の冬季五輪は、イタリアのミラノ/コルティナダンペッツォです。コルティナダンペッツオは、かつて、猪谷千春氏が日本人で初めて冬季五輪でメダル(スキー回転で銀メダル)を獲った場所です。